新任管理職が引継ぎをしてもらう際に注意すべきポイント【元リクルート役員が解説】
- yoshihisa togashi
- 2024年9月29日
- 読了時間: 13分

マネジメント総数10,000人以上!元リクルート役員で弊社、株式会社エクスペリエンサー取締役 冨塚 優(通称:トミー)が主催する、人材育成、組織開発のナレッジが詰まったYOUTUBEチャンネル「ポケカルビジネスTV」の内容をダイジェスト版としてご紹介していきます。
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【この記事(新任管理職が引継ぎをしてもらう際に注意すべきポイント)で書かれていること】
新任マネージャーが初めてやる業務「引継ぎ」

(ヒガキ)前回、組織目標をちゃんと把握して、で、業績マネジメント・人材マネジメントって考えていきましょうってお話いただいたと思うんですけども、 その次のステップとして、新人の管理職の方が気を付けた方がいい・考えといた方がいいっていったところをお伺いできればという風に思います。
(トミー)いくつか大切なことっていうのはあるわけですけど、前回話をした組織目的をちゃんと確認して業績マネジメント をする、仕事のマネージメントと人のマネージメントという話を大きなところではしてるわけですけど。じゃあ仕事のマネジメントどうするんですか?そこのマネージメントはどうすんですか?ってのは別の動画で話をしてるんで、そっち見てほしいんですけど。1つ新任者として初めてやることだらけなんですけども、1番最初にやることって多分引き継ぎだと思うんですよね。
(ハラダ)ああ~なるほど。
(トミー)で、初めてできたセクションにいきなり新任で登用されるってことは少ないかなと思っていて。最初なので任命する側も負荷がめちゃくちゃ高いところに放り込むってことは、過去の自分の経験上あまり多くないと思うんですよ。となると、既存のところに対して誰かの後にやってもらうっていうことが多いと思いますし、場合によっては持ち上がりっていうかね、同じような事業で、できれば自分がプレイヤーやってて、持ち上がりで課長になるとかいうようなことで、これが1番リスクがある意味少ない。人間関係が上手くいってればですよ。

(トミー)上手くいってないと最悪なことになるんですけど…っていうようなことだったり、同じ事業・同じ職種っていうケースが多いと思うんですね。で、そうじゃないと、よりこの引き継ぎっていう部分が大切になってくる。また、全く持ち上がりじゃなくても、仮に全く持ち上がりであっても、課長の立場じゃないと知らないことってのもいっぱいあるんですよ。
課長のポジションに就いてみて、「なるほどそういうことだったのね」っていうことが、仕事のマネージメントでも、 実は人のマネージメントでもあるっていう。「なんであいつはこんな感じでやってんだよ」って思ってたら、実は「そういう理由があったんですか!!」っていうね。それは、課長のポジションになんなければ知り得ない情報みたいなこともいっぱいあるんですよ。なので、この引き継ぎっていうものをどうやってやるかっていうことです。

(トミー)で、やったこともないので、例えば営業マンがクライアントが変わるってことで引き継ぐっていうような、 そういう引き継ぎはやったことあると思うんですけど、マネージメントに対しての引き継ぎってのは初めてでしょうから、この時にどういう風にそれをするんですか?っていうことなんですよ。
で、前任者の方が、あなたに対して非常にね、好意的でやってくれる人であれば、色んなことをね、自分自身の方から提供してくれるっていうようなことになるんでしょうけれども、そういうケースばかりではないので…。結構あるのが、「何でも聞いてくれれば答えるよ」っていうことなんですよ。
で、聞く方としても、「何を聞いていいんだかよく分からない」っていうことになるんで、これ、どうすりゃいいんだ?っていう話なんですよね。私は、実はもうラッキーなことに持ち上がりだったので、前の上司が、僕はリーダーでね、チーフってやつですよね。なので、色んなことを取りまとめたりもして、課の運営・グループの運営っての見てましたから、 基本的に踏襲をまず最初していって、 徐々に自分としてもっとここはこういう風にした方がいいんじゃないかなってことを出していきやすかったですけども、それが、全く違う部署に行って、何でも聞いてくれよって言われても、何聞いていんだか分からない。
もしくは、場合によっては何にも引き継ぎされないで、その上司の人もまた違う部署に異動になるわけですから、 自分が引き継ぎを受けるケースと自分が引き継ぎをするケースって、その人は2つやらなきゃいけないわけじゃないですか。

(トミー)そうなってくると、自分のことばっかり優先して後任のことをあんまり考えないっていうタイプの人、過去当たったことあるんですけど、そういう人に。聞いてくれればいいよとか 時間はあんまり取ってくれないと、こういう場合どうするか?っていう、そういうことですけど、2人はそういう引き継ぎっていうことに関してはどうですか?

(ハラダ)僕はトミヅカさんと同じで、基本的に持ち上がりというか、元々やっていたところで上がってるっていう形だったので、逆にそこは問題なかったですね。あったとすれば、元々一緒に働いていたメンバー同士から自分が上がってるので、今まで一緒にこう、うわーってやってたのが、 変わったところは大変でしたけどっていうのはありました。今まで、例えばですよ、なんかあったら愚痴を一緒に言ってればいいやっていう…
(トミー)あーもうしょっちゅう愚痴言ってましたからねー
(ハラダ)そうではなくて、目的を達成するためにそれはしょうがないじゃない?とか、だからやってかなきゃね?っていう…
(トミー)立場変わるともの変わる人の典型的な・・・
(ハラダ)それはしょうがないじゃないですか。そういう風に同じところでいくっていうことは、そういう過去も知っているので、自分の過去も全部知ってる人たちとの中で、 自分が一緒にこうしてこうっていう風にまとめなきゃいけない立場になるっていうのが、初め大変ですよねっていうぐらいですね。

(ハラダ)ただ、その後は全然違うところには行ってたので、そこではやっぱり教えてくれる人と教えてくれない人がいるので、メンバーコンディションみたいな話もありますし、業務の流れもありますし、結局教えてくれない場合はですね、データベース漁っていろんな資料を見て…
(トミー)それは何回かマネージメントをやって経験ができた上だったらそういうことができるんでしょうけど、いきなり最初にね、新任マネージャーになって誰かから引き継ぐ時に、その人からデータベース漁ってなんてしないよねっていう。
(ハラダ)じゃあ新任マネージャーの歴が1番最近だったヒガキは?
(ヒガキ)僕もでも持ち上がりだったので、人となりとかは結構分かって…
(トミー)皆さんいいですか。今ここで最初に出た言葉「人となり」です。ってことで、やっぱりヒガキくんはさっき僕は仕事のマネジメントって言ってんのに、すぐやっぱり人のマネジメント、人の方にもういってるってのが今のでもよくわかると思うんですけどね。これは過去の話なんでしょうがないですけど、皆さんはそうならないように、まずはその仕事全体を押さえるってことですよね。はい、どうぞ。

(ヒガキ)喋りにくいなあ(笑) 引き継ぎ自体は前任の方とも仲良かったので、時間取っていただいて普通にお話をできてます。
(トミー)普通にどんな引き継ぎをしたんですか?
(ヒガキ)でも、やっぱり、多分その方も人の方中心だったので、誰々はどういうことに気にしてとかっていうような、そういう引き継ぎが多かったですね。業績に関しての引き継ぎっていうのはなかったですね。お互い。
(トミー)お互いっていうか、聞いてないってことですよね?じゃあこれどうすればいいんですか、ということなんですけど、どうすればいいですか?最初の引継ぎ。
(ハラダ)聞きたいことをきちんとある程度決めて、これとこれとこれを教えてくださいっていう風に初めから言う。
(トミー)それはそうなんだけど、何を聞いていいかわかりますか?っていう、初めてマネージメントやるときに、人となりはどうですか?ってことは聞きたくもあるし、聞くべきだと思うんで、それは否定しないですよ。でも、さっき言ったように業績を上げることがメインだとしたら、その中の1つが人だよねって話なので、何を聞かなきゃいけないんですかって。
引き継ぐ側は前任者に何を聞かなきゃいけないのか?

(ハラダ)僕は逆に引き継いだこともあるので、引き継ぐときに渡してるファイルっていうのがあって。まず1番最初に会議が毎週どういう風にあるのかっていうのを全部書いていくと、例えばボート会があって、その下に自分がいるところのグループ会があってとかっていうのがあるんで、どういう会議で何が決まってるかっていうのが分かるようになるので、それを一覧にしてます。
それから、例えば僕がやってたのであれば、メディアを作っていたので、そのメディアの進行スケジュールだったりとか、そのメディアの本数や1個1個の情報と売り上げ規模とかっていうのは全部出してます。それから、週次で回ってるデータがあるので、週報みたいなやつですね、それも全部一覧にして出して、それ全部ファイリングしたんですよ。
で、それとうちのメンバーの成績とか全部ファイルにして出してって、1個1個説明をしましたね全部。

(ハラダ)っていうことで、大枠の業務自体がどういう風になっていて、どういう商品があって、いくらぐらいの規模で、それを何人で誰が動かしていて、会議体がどういう風になって、それがどこで決められているのか、誰がキーマンなのかとかっていうのを全部インデックスにして渡してあげて。しかもそれがファイルで引っ張れるようにしてあげるっていう風にやると、大体わかってくれますよ。
(トミー)ということで、世の中のみさん、皆さんの引き継ぐ相手がハラダさんみたいな人だったら…困らないんですけど、逆に言うと、だからそういうことを聞くってことですよね。

(ハラダ)なんでこうなったかって言うとですね、別にメンバーだった時に引き継ぎをしたんですよ、自分が制作マンの時。その時にテキト~に引き継いだらですね、 後々10年位いい加減すぎだっていうのを言われ続けたので・・・
(トミー)僕もいい加減だな~って思うことはよくありましたけどね。
(ハラダ)なんで、それから、引き継ぐ時にやっぱりちゃんと相手が困らないようにしてあげないと、引き継がれた人困っちゃうなっていうのがわかったんで・・・
トミー流引継ぎ時の重要ポイント3つ

(トミー)そういう人は極めてレアだと思います。僕がおすすめなことは何かっていうと、まずは何を聞きたいのかってことは自分で整理するっていうのは当たり前ですよ。と同時に、①そのまた上の自分を課長に任命してくれた人に聞くんでしょ。

(トミー)「初めての引き継ぎなんですけど、どういうようなことを引き継ぎとして聞けばいいでしょうか? 自分としてはこんなようなことを聞いた方がいいのかなって思ってますが、抜け漏れありませんか?」って聞くのが1番いいと思います。
2番目。結局、目的に対して実行するに際して必要な情報っていうのは何なのかってことを得なきゃいけないんで、考える時はだから、そういう観点で②何を聞かないと、組織が目指してる目的に対して近づけないのかとか、業績が上げられないのかっていう、そういう観点からきっと考えるってとですね。

(トミー)で、3つ目なんですけど、これまた矛盾したようなこと言いますが、事実と現実の話なんですけどね。 事実っていうのは1つしかないんですけど、引き継ぐと、その引き継ぎ者の前任者の目を通して見えてたものだけを聞くことになるんですよ。それは彼、彼女から見た現実であって、事実かどうかは分かんないんだってことをちゃんと抑えとかなきゃいけないってことです。

(トミー)これ、結構皆さん、新任者はやらないです。前任者から言われたことを鵜呑みにします。鵜呑みにして色んないろんなことやろうとすると何かおかしいなという風になってって、よくよく見てみると、この前任者のバイアスがめちゃくちゃかかってて、 実際そうじゃないじゃん!みたいな話があることもよくあります。
(ハラダ)それは、確かにそうですね。
(トミー)なので、③あくまでも参考意見として聞くっていうスタンスに立つことが大事なんですよ。これは新任の時はわかんないですけど、だんだん自分が引き継ぐ機会が多くなってくると分かってきますよ。これ結構適当なこと言ったらこの人!みたいなケースも結構ありましたし、逆に、いや、ここまで丁寧に教えてくれるのかっていうのもありました。

(トミー)僕は引き継時はケースバイケースですね。とある事業を引き継ぐときに、自分の元一緒にやってきたメンバーに引き継いでいる時っていうのは、逆にある意味意地悪かもしれませんけど、もう一緒にやってきてるから分かってるよね?と。
逆にそこで分かんないこととか聞きたいことを整理して持ってきてくれれば、それについて答えるよっていう。だって自分、ボードメンバーとして一緒にやってきたわけですから。で、なんでも開示してたはずなので、改めてこちらから言うべきことってのはあんまないよねっていう話ですからね。
そういう時にどういう質問をしてくるかによって、やっぱり質問力でその人の力量が分かるっていう所もあるんですけども、「ああなるほどね、こういうこと聞いてくるのね」っていって勉強になった記憶もありますけどね。ということで、今日の話をまとめてほしいと思います。
まず1つ目は、僕が言いますけども、 ハラダくんが言ってた通りで、①何を聞きたいか、聞かなければいけないかってことは、その組織の目的、業績を上げる、仕事をしっかりとマネージするっていうようなことを考えた時に、自分なりに何を聞かなければいけないのか、何を聞きたいのかってことをまとめるってことがまず①ですよね。

(トミー)で、そのまとめたものを②としては自分でまとめたものを引き継ぎするのが初めてなんですけども、私としてはこういうようなことを聞くのかなと思ってるんですが、 それで過不足・抜け漏れはありませんでしょうか?っていうことを、自分を任命してくれた上司に聞きに行くっていうのは2番目ですよね。

(トミー)じゃあ、3つ目はヒガキさん、お願いします。
(ヒガキ)事実と現実の話ですね!前任者の方の目を通して見ているメンバー像をそのまま受け取らないで・・・
(トミー)メンバーだけじゃないですよ!またここでも人のことになっちゃうんですけども…。仕事の話ですから③彼・彼女の目を通して言ってることだという認識をしながら聞いて、全てを鵜呑みにしないってことだってことです。メンバーの話だけではありません!

(ヒガキ)すぐそっちに行きがち・・・
(ハラダ)3番目は凄い大切だと思いました僕はやってて…。もうこれ売れないからって言われたら引き継ぎがあって、でもそれって違うよねみたいな話とかってよくあるんで。
(一同)以上、新任管理職が引継ぎをしてもらう際に注意すべきポイントをお届けしました。本日もありがとうございました。
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