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被害者意識の強い社員とのコミュニケーション【元リクルート役員が解説!】



マネジメント総数10,000人以上!元リクルート役員で弊社、株式会社エクスペリエンサー取締役 冨塚 優(通称:トミー)が主催する、人材育成、組織開発のナレッジが詰まったYOUTUBEチャンネル「ポケカルビジネスTV」の内容をダイジェスト版としてご紹介していきます。


弊社の組織人事に関わる課題解決サービスについては、こちらより

 

【この記事(被害者意識の強い社員とのコミュニケーション)で書かれていること】


視聴者からの悩み相談~中途入社の新人との関係性に悩んでいる~

(ヒガキ)本日は視聴者の方から直接質問をいただく回となります。本日の質問者は、4年前に別業種から看護師に転職をされた30代女性のあいさんです。 あいさん、こんにちは。


(あいさん)こんにちは。


(ヒガキ)本日よろしくお願いいたします。


(あいさん)よろしくお願いします。


(ヒガキ)それではいただいた質問を読み上げたいと思います。 私は社会人を経験してから看護師免許を取り4年目になります。現在、1つ年上の私と同じ社会人から看護師に転職した方に相談員という役割で相談を受けたり、1日の学びの振り返りシートにコメントをするなどのことをしております。この新人との関係性に悩んでおります。

(ヒガキ)この新人が他の先輩たちに「あいさんに嫌われていると思う。 あいさんにすごくプレッシャーをかけられて辛くなりました」と泣きながら言っていたと先輩たちから教えられました。患者さんが苦しんでいる中で、その方がどうしてよいかわからなくなっていたので、「カルテのここに対処法が書いてありますよ」と指示を出したのですが、 その言い方が怖かったようです。


私自身が他の仕事からの転職組なので、 プライドを損なわないよう敬語で接したり、高圧的と感じないように接したり、振り返りシートにもポジティブな内容を記載するように意識していたので、こういう印象を持たれているということにショックを受けました。


逆パワハラのように直接私に怒ってくるのではなく、 周囲に「あいさんが怖い」と被害者として話されているので、正直話しかけるのを躊躇してしまうなど、仕事がやりづらくなっています。言い方に細心の注意を払ってるつもりですが、疲弊しています。相手を変えることは難しいと思うので、自分が変わりたいと思っているのですが、どうしたら良いでしょうか。


(トミー)多分、自分を守るために、自分以外の人をこう悪者にして、「自分は悪くないんだ」っていうようなことを自分自身に言い聞かせるために、周囲にそういうようなことを言いふらかしてるっていう、 そういうように見て取れますよね。過去と相手は変えられないって、変えられるのは自分と未来っていう言い方をね、僕はよくしてるんですけれども。 まず、関係性をどういう風にしたいっていう風に思うかってことですよね。どうですか?その辺は。

(あいさん)そうですね。今、結構必要な仕事上のやり取りをするのもちょっと躊躇ってしまうというか、自分は普通に言ったことも悪く受け止められると困るなっていう、ちょっと私も自分を守りたい気持ちが出てしまって、 どうしてもなことはもちろん言うんですけれど、言っても言わなくても滞らないかぐらいのことだと、後回しにして結局言わずに終わるみたいな感じで、なってしまうところがあるので、そういうのをなくしていって、お互い仲良しとまではいかなくても、ご本人さんにもちゃんともっと看護師としてレベルアップできるような関わりを私の方からしていけたら嬉しいなと思うんですけれども。


(トミー)相談役っていう役割なので、指導する役割ではないんですよね?


(あいさん)医師の補助とかの技術的な面を指導者の方がしていて、で、 相談役っていうと、「今日こういうことができなくて、ちょっと自分はダメだなって思いました」みたいな、こう、それが1日の振り返りシートみたいなことに上がってくるので、「そういう時はこうしたらいいんじゃないか」とか「できてたと思うから大丈夫ですよ」みたいな、メンターみたいな役割が入ってくるものになってるんですけど。


自分はどうしたいと思っているのか、相手がどうしたいと思っているかを話し合う


(トミー)モチベーションを維持するための人みたいな、そんな感じですかね?彼女とはどんな話をしてるんですか?「相談役として私はこういうように接していきたいっていう風に思ってる」みたいな話はしたことがあるんですか?


(あいさん)それはないですね…「自分はあなたにどうしたいと思ってます」っていうような話はしてないと思います。


(トミー)なるほど。逆に彼女があいさんにどうしてほしいかっていうのは言ってもらったことありますか?


(あいさん)ないですね…


(トミー)まずはね、僕そこからじゃないかなと思うんですよ。結局関係性の問題なので。

(トミー)周りからいろんなこと聞いてるみたいな話は一旦置いといて、「1度ちょっと話をしませんか」っていう話をして、「相談員という役割は、 病院の方からはこういうようなことをしてほしいっていう風に言われて、 なので、私はこういうような感じで接してきたんだけれども、じゃあ、新人さんは、私にどういうようなことしてほしいですか?」っていうのをまず聞いてみたらどうですか?一回。


例えば、「逆にもう何にもして欲しくないんです」みたいなことを 言うかもしれないし、逆に言うと、「いや、そこまでそんなこと私に求めてんの?」っていうことを言うかもしれないので。 で、いくつかの、こんなこと言うんじゃないかなっていうのを仮説だけは一応用意しておきながら、こういう風に言われたらこういう風に答えようみたいなね。疑似Q&Aを頭の中に置きながら、まず質問をしてみると。

(トミー)「私はその病院から言われてる通りやってるんだけれども、新人さんからするとそれってどう感じてますか?」とか 今あいさんが新人さんに対して色々してることに対して、「新人さん自身がどう思ってるの?」っていうのも ちゃんと聞いた方がいいと思うんですよね。


基本はモチベーションを上げるって話であれば、新人さんがこういう風にしてほしいっていう風に思ってることをしてあげれば僕はいいんじゃないかなと思ってて。なぜかっていうと、技術的な面とか患者さんに対してのマイナスになってしまうようなやり取りっていうのは、これ指導者の問題ですよね。だからそこはもう指導者に任せればいいと思ってて。


(あいさん)はい。


(トミー)なんで、一旦はまずはどう思ってるのかってことと、どうしてほしいのかっていうことを聞きながら、「じゃあこういう風にしていきましょう」っていう感じで、ある意味一旦は割り切ってそういう感じで進める。まず関係性の修復を図りに行った方が、あいさん自身のストレスね、今多分抱えてらっしゃるんでしょうから、このストレスを軽減させるってことがまず第1じゃないかなっていう風に僕は思うんですけど、どうですかね。

(あいさん)そうですね、自分がどういうつもりでやってるか?っていうことは相手は多分知らないと思うので、相手がどういうつもりかっていうところも私もわかってなかったところがあったと思うので、そこはちゃんと聞けばお互いきっと多分思ってることが違うからこうなってると思うので、お互い伝え合える場をもってから、また変わっていけるのかなって、今お話聞いて思いました。


(トミー)そうですよね。多分その、 良かれと思ってやってるっていうことだと思うんですけど。「こっちがそんなに一生懸命やってあげてんのに、何でそんな悪く言われなきゃいけないのよ」ってやってる方は絶対そう思うんですけど、言ってもらってる方からすると、「いやいや、そういうようなことは別にあなたから言われたくないわよ」って思ってるかもしれないしね。


なので、引き出す時は、逆に言うと、「ひょっとすると 新人さんが別にそういうような話をしてほしいって思ってないことまで私言っちゃってるかもしれないけども…」みたいな、 少し向こうが話しやすいような雰囲気を作って話を引き出してあげないと、色んな話はしてくれないと思うんで、その辺りは上から行かないようにこう気をつけるっていうようなことだと思います。

(トミー)なんかあいさんの方から 私に質問みたいなものありますか?


(あいさん)今回の話で、私まだいちばん下から2番目で他が全部先輩ですけれども、周りの先輩から、「新人さんそういうこと言ってたよ」っていうことをこう伝えられて、その先輩たちは「あなたやりすぎじゃないの?」とはその時は言わなかったんですけど、多分そう思って、忠告みたいにしてくれてると 思うんですけど、そういう時になんて説明すればわかってもらえるのか…


(トミー)なるほど、なるほど。


(あいさん)その場ではすごい焦るというか、違うんですよって否定するのもなんかわざとらしいし、どうしたらいいんだろうと思って。


事実と現実は違うということを認識する


(トミー)もし仮に僕だったら、その先輩たちに一旦その場は「ああ、そうですか」で終わってると思うので「改めてちょっとご相談があります」っていうことで、「以前そういう風に言っていただいたんですけど、先輩から見て、私が新人さんに対しての態度とかやり取りっていうのはどう思われますか?」とていうのを聞いてみたいですけどね。先輩から見たらどういう風に映ってんのかっていう事実と現実っていう言葉がありましてね。

(トミー)例えば、達成率が99%でしたっていうのは事実なんですよ。で、現実っていうのは、 「私は90%までしかいかないと思ってたのに99%までいった!すごいじゃない!」っていう風に見てる私からの現実と、上司からは「99%まで行ったのになんで100%までいかないんだよ。根性ないやつだなー」って思ってる現実があったりするんですよ。

同じものを見ていても、あいさんから見ている現実と、新人さんから見てる現実と、先輩から見てる現実ってのは、多分違うものが見えてるはずなんですよね。


で、事実っていうものが、その先輩と新人さんとアイさんから見て、本当は1つなんだけれども、事実が数字みたいに見えないことって、そっちの方が圧倒的に多いわけですよ。

(トミー)例えば、先輩は新人さんからだけ話を聞いてると、そのやり取りをしてる場面が見てなかったら、 新人さんからの話だけで「そうなの?」っていう風に思っちゃうかもしれませんからね。で、それを「いや、違うんですよ」って否定をしてもしょうがないじゃないって思うかもしれないんだけれども、自分から見てる現実ってのはちゃんと伝えた方が僕はいいと思っていて。

(トミー)まず一旦は、「どういう風に見えてますかね?」っていう、先輩が見えてる現実っていうのを聞いた上で、「ああそういう風に見えてんのね」と。


で、「私からは実はこういう風に思って、こういう風にやって、私からはこう見えてるんですけどね」っていう話をした上で、 「じゃあその彼女にとってどういう風にしてあげるのがいいと思いますか?」っていう、相談モードで話を持っていくっていうですね、そういう話をする中で、「ああ誤解があったな」っていう風に思ってもらえれば。


でも、その先輩が見ても、「いやいや、あいさんの方が正しくて新人ちゃんの方がちょっとなんじゃないの?」っていう風に言われるかもしれないし、でもどこまで本当のこと言ってくれてるかなんてわかんないしとか、もう再疑心の塊になってっちゃうから、余計なことは考えずにアドバイスくださいっていう風に言ったらどうですかね。


僕はどちらかというと、何かこう、心配事とか嫌だなと思うようなこととかあったら早く解決しに行きたいタイプなんですよね。 で、その時には経験者には頼るし、率直なコミュニケーションを取り合わないと解決しないと思うん

で、 素直に相手の言うことも聞くし、でも、自分は自分の言いたいこともちゃんと言うっていうですね。その中で、じゃあこういう風にしていきましょうっていうのをお互いに握るってことが大事で。

(トミー)「2人で話して、こういう風に握ったんです」っていうことを理解してもらって、「そこでうまくいかない時はアドバイスいただけると嬉しいです」って言っておけば、周囲の人も協力をしてくれんじゃないかなっていう風に思います。


(あいさん)はい。想像して嫌な気分だなって終わってることが多かったので、推測しっぱなしにしないっていうところはなかなか思い切れてなくて、率直なコミュニケーションっていうのが今までできてなかったと思うので。でも、ちょっと今日お話聞いて、必要というか自分にもうちょっと身につけた方がいい能力かなと思ったので、心がけたいなと思いました。


関係性を修復するコミュニケーションは下手に出た方が良い


(トミー)あとはやっぱり相手から引き出していかないといけないので、一旦コミュニケーションを取る時に、「ちょっと私の言い方も色々悪いところがあったかもしれないし」とかね、そういう言い方をしていくと、向こうも「いえいえいえいえ」って絶対言うから、それは本心で思ってるかどうかはさておきますけどね。でも、「私はちゃんとこういうつもりでやってたのに、あなたはどう思ってんの」みたいに言われると、すごいなんか上から来られた!みたいな感じになって、シャッター降ろしますから。人は。

(あいさん)はい。


(トミー)下から下から行くっていうコミュニケーションを取った方がいいです。あとはその言葉上だけで言っても、 やっぱりそれは相手には伝わらないから、「私の中では別にそこまでではないと思うけど、彼女からするとそういう風に思わせるようなこともあったのかしら?」っていう気持ちで接してあげるっていうことですよ。


(あいさん)なるほど!!


(トミー)なかなか折り合いをつけるのは難しいかもしれないけど、ずっと長くストレスを感じてやるよりは、もう一気に 解消しに行くっていうことで、「少しここは我慢しよう」って思うところで言ってみるっていうね。大人の対応をしてみたらどうでしょうかっていう、そんな感じですよね。


(あいさん)看護師の女性の世界みたいなところって、なかなか、ここまでのレベルというと、偉そうなんですけど、ここまでのところの人ってなかなかいないと思ってて、感情と、やっぱ急変とかってうわってなると、もう…殴り合いみたいな…(苦笑)。ここまでこう考えて、先を読んでコミュニケーションしていくっていうところが、すごい、なんか思いつかないというか…やっぱりもうちょっと。

(トミー)あのね、1個だけ僕の体験談で申し上げると、僕は営業マンをやっていたんで、お客さんがいるわけですよ。そうすると、クライアントがいて、その方からお仕事いただくわけで、すごい理不尽なクライアントもいるわけですよ。でもやっぱりクライアントなんで、感情は殺すしかないんですよね。


で、1番感情をぶつけてる相手って親なんですよね。ある時に上司と話してて、「なんかもう親のことをクライアントだと思い始めたら何も喧嘩なくなったぞ」っていう風に言われて(笑)。「なるほどー!」と思って、それを実行したら、 全く喧嘩がなくなるどころか、親から「あなたは偉いわね」ぐらいに言われるようになったってね、いうことがあって。


全てそのあいさんの場合で言えば、新人ちゃんを患者さんだと思ったら、どうかと。わがままな患者さんもいっぱいいそうだし(笑)


(あいさん)そうですね(笑)。なんかこう、視点を変えて関わるっていうところで、それはちょっとやった方がいいのかなっていうのは思いました。


(トミー)そうすると、怒る気もなくなってくる。 しょうがないなっていう許す気持ちが出てくるんで。

(あいさん)なるほど。


(トミー)という感じで。ぜひ試してみた結果をまた教えてください。


(あいさん)ぜひちょっとやってみて報告します。


(ヒガキ)本日ご出演いただいたんですけれども、感想なんか一言いただけると!


(あいさん)すごい勉強になりました。ありがとうございます。考えてるつもりだったんですけど、やっぱりちょっとこう、浅いというか、部屋の中にこもってたというか、相手の考えを聞くっていうところが抜けてたと思うので、ちょっとそこを主軸に今日伺ったことを実践して、また変えていけたらと思います。ありがとうございました。


(トミー・ヒガキ)本日はありがとうございました。


(ヒガキ)自分の親切が相手にとっては…お節介みたいな話は、自分でこう話をお聞きしながら、ズキズキ…


(トミー)それは俺もあるよ!みんなあるでしょ。


(ヒガキ)そうですね。 


(トミー)しかもそれがこう、悪意を持って言ってるわけではないから、なんでこんなに言ってあげてるのにみたいなね、気持ちっていうのは 結構多くの人にあると思いますよ。それは。逆にそれを抑える人がキチキチキチっと言うと、あの人は冷たいと言われちゃったとかね。そういう部分もあるし、なかなか難しいですよね。難しいからこそ解決できるとですね、それはすごく関係性が良くなるんじゃないかなっていう風に思いますよね。

(ヒガキ)被害者意識の強い社員とのコミュニケーションということでやって参りましたが、ぜひ、あいさんからの朗報が届くのを待ちましょう。本日もありがとうございました。



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