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新任マネージャーがマネジメントで失敗するときの特徴【元リクルート役員が解説!】



マネジメント総数10,000人以上!元リクルート役員で弊社、株式会社エクスペリエンサー取締役 冨塚 優(通称:トミー)が主催する、人材育成、組織開発のナレッジが詰まったYOUTUBEチャンネル「ポケカルビジネスTV」の内容をダイジェスト版としてご紹介していきます。


弊社の組織人事に関わる課題解決サービスについては、こちらより

 

【この記事(新任マネージャーがマネジメントで失敗するときの特徴)で書かれていること】


新任マネージャーがマネジメントで失敗するときの特徴

(ヒガキ)よろしくお願いします。ちょっと前回に続き、このシリーズが好評だったので、また3回目、お話しできればと思います。前々回が組織の目的をちゃんと把握して、業績マネージメント、そこから人材と業務マネージメントをしていきましょうって話 で、前回が引き継ぎのコツですね、といったところで、新任マネージャーがマネジメントで失敗するときの特徴をちょっとお伺いしたんですけども、それ以外に何かありますでしょうか?


(トミー)新人マネージャーにね、なったと言えば、ヒガキくんなんか典型的な例じゃないかと僕は思ったりするんですけど。新任マネージャーになった人たちに「 おめでとうございます頼みますよ!」いうことと同時に、注意点っていうのをメールにして送ったんですよ。例えば、今回で言うと、組織目的うんたらかんたらっていうのは、これはもう任命した後すぐぐらいにマネージャーに対しては言うんですけど、 任命した後にですね、情報が開示されるじゃないですか。


内示をするタイミングと情報がみんなに開示されるタイミングでタイムラグがあって、本人に「おめでとう。頼むよ、組織目的よろしくね!」みたいな、「こんなあなたにはこう期待しますよ」っていうことを言うんだけど、それから開示がされて、いざメンバーとその人が コミュニケーションを取っても良いというタイミングの前に必ず言ってた話があんですよ。 これが何かっていう話なんですけど、ヒガキくんみたいなマネージャーが典型的なパターンになるんじゃないかと僕は思ってるんですけど。


新任マネージャーが陥りがちな「気負う」状態

(トミー)まず1つ目言ってたのは、気負うことはやめましょう。要はみんながみんな「マネージャーになりたい!マネージャーになりたい!よっしゃ!今回マネージャーになれた」とは言いませんけれども、やっぱりマネージメントを任せられるっていう風になると、それなりに頑張んなきゃいけないなとか、認められたのかなとかね。


自分はこういうことやりたいと思ってたから、ようやくそれができるなとか、色んな思いがある中で言うと、じゃあ、いざその組織が、自分には 内示がされたと同時に、配下のメンバーこういう人たちでやるんだよってのはわかる中で言えば、色んなこういうこともしよう、ああいうこともしようって、色んなことを思うと思うんです。で、1つ目が、まず自分色っていうのをどういう風に出そうか ってことは、多くの人は考えるはずなんですよ。


で、それは前任者の引き継ぎも踏まえてなんですけれども、自分の色っていうのをどういう風に出そうか、それに対してどうやってそれを伝えようか。で、リクルートの時には結構そういう気負う人が周りにも多かったので、自分がメンバーの時にも感じたんですけど、そんな長文のメール打っとかなくてもいいんじゃないか。


僕はその辺、あっさりしてたんで、そんなこと思いもしなかったんですけど。逆に事業長になった時は、当時の担当役員のミネギシさんから 「お前、もうメールは打ったのか?」って言われて。いや、まだですって言ったら、「なんでメール打たねえんだ?」と。そんな発表と同時になんか打ったらすげえ気負ってるように思われるからなって僕なんか思ってた方なんですけど、ここで気負いすぎるとなんか透けて見えるっちゅうかね。メンバーからするとちょっと力入ってんなみたいな感じになるって。力入るでしょ?ガッチガチに!


(ヒガキ)僕は・・・めちゃくちゃ入ってましたね。


(トミー)めちゃくちゃ入って、どういうメールとか打ってたんですか?


(ヒガキ)メールというか、当時2つすぐやりたいなと思ってしまったことがあって。で、1つは、当時のメンバーの中にベテランのメンバーがいたんですけど、ちょっとやっぱり浮いてたし、会社からもあんまりいい業績出してないかって言われてたので、どういう風に巻き込むかっていうのを考えたのと、全体的にみんなが楽しくなるような組織にしたいっていう思いがあって、ありがとうポイントみたいなの作りますみたいなのを送りました。


(トミー)もうほんとにもう典型的な、こう、力が入ってるパターンですね。で、そのありがとうポイントってのは作ったんですか?


(ヒガキ)作りました!


(トミー)それ、運営してみてどうだったんすか?


(ヒガキ)運営してみて、悪くはなかったとか、よかったですっていう風には言われたんですけど…


(トミー)どれぐらい続いたんですか?


(ヒガキ)3ヶ月ぐらいで…


(トミー)3か月で終わっちゃったんですか。それは続いたって言うんですかね?


(ヒガキ)なんかやっぱ集中しちゃったんですよね。仲のいい人で。


(トミー)新任マネージャーだったヒガキさんが力を入れてやったありがとうポイントは3か月で幕を閉じました。 


(ヒガキ)盛り上がらなかった…


(ハラダ)そうなんだ(笑)


(トミー)こういうのが力が入ってるっていうやつですよね。


組織の課題をまずは把握すること

(トミー)まず、みんなに対して組織の課題は何なのかということを理解もせずに一方的に自分はこうしたい、ああしたい。まずいろんな人に話を聞いてみて、どう思ってんですか?とかどうしたいんですか?とか口では関係性の質を高める、関係性が大事だって、 前々回言ってたのに…


(ヒガキ)言ってました。


(トミー)言ってたんですけど、実際その時やってたのは、ありがとうポイントを作ります。メンバーがどう思ってるかどうかさておき、自分はこれをやりたい!


(ヒガキ)当時はそれが本当にメンバーのためだと勝手に思ってたというか、押し付けてたっていうのがありますね。


(トミー)なので、皆さんはまずは対話をすることによって、その組織の課題が何で、前任の上司から課題を聞くんですよ。僕は必ず課題は聞きましたけど。 で、その課題を聞くときにも、現状がどんな感じなのかってまず現状を聞くわけですよ。で、ちなみにどういうとこ目指してたんですか?って 聞くわけです。


それがうまくいってたところとうまくいってないところっていうのはどういうところがあったんですか?で、それはなぜ?じゃあ、うまくいってなかったんですか?で、それに対してあなたはどういう手を打って、それがうまくいかなかったのは何だったんですか?ってことを聞いていくわけです。

 

っていう風に、組織の課題っていう仮説を立てるんです、まず。

(トミー)で、大事なのは、前回言ったように、鵜吞みにしないっていう。仮説を立てるんですよ、あくまで。で、それを今度はメンバーと面談をしていく中で、色々ヒアリングをしていく中で、 その仮説が正しいのか正しくないのかってことを自分なりに検証をしていくわけですよ。


で、例えば組織上になんか人に対してありがとうっていうね、気持ちが薄いんじゃないの?ベテランの人が浮いてんじゃないの?みたいな仮説があって、それをいろんな人と会話をしてく中で確信に変わっていったら、じゃあそういう風にしていきましょうか。でもそれをどういう風な順番でやってきゃいいのか?みたいなことを考えなきゃいけないんで、それはじゃあ誰と相談しながらやるの?と、誰を巻き込んでいくの?っていうのを考えながら決めるっていうことですよね。で、それなしにやると気負ったスタンドプレーで失敗してしまうっていう、こういうことだと思います。


(ハラダ)確かにそうですね。僕が新任の時はそんなことなかったんですけど、やっぱり引き継ぎをした時って、上司からこういう課題だっていう話を聞いて、 引き継いだ相手から聞いてるんですけど、これが違ったりすることもよくあったりして…


(トミー)そうね。上司からね。


(ハラダ)上司が言ってることと、引き継いで前任が言ってることの課題が違うとか。色んなことがある中で、それは現場に聞かないとわかんないので、まずは引き継いだら全員と面談をしますね。


全メンバーの意見をまず聞いてみることも必須

(トミー)それは絶対ですよね。それはね。


(ハラダ)で、やっぱ1人1人聞いて、答え合わせをして、こういう感じかと思って方向性を決めていくっていう風にしないと。 1番前任者が異動になるってよくありますので、そこをちゃんと握るっていうことはやってましたね。


(トミー)だから、前任者に対してどういうスタンスで臨んでいくのかっていうのは、やっぱり非常に大きなジャッジメントだと思いますよ。それはどんな立場でどういう風に引き継ぐのかと、 前任がどういうような評価であるのかってことも含めてですけどね。あなたの後を引きずるのはもう非常に嫌ですという風に言われるのは、最高のある意味褒め言葉だって昔は言われてましたけど、ちょっと違くて。


それはやっぱり属人的になってるってことの裏返しでもあって、自分がいなくなった時に、あと誰がやっても同じような状態が作れるような組織でバトンタッチをするってことが、もう1段上のレイヤーの人の組織の考え方なんですよ。

だから、自分がいなくなったらメンバーがもう新しい人とはやってられないみたいな、組織は崩壊しちまったと。「トミーさんの時はよかったよね」っていう風に俺は言われてたんだけど、後任のハラダがもう全然そんなこと言われないから、「イマイチだね~」なんていう風に言ってるのは、あんたがイマイチだよっていうね。


誰が後を引き継いでも、うまく組織運営ができる状態でバトンを繋げる人っていうのが、レイヤーとしては上の事業部長、役員・社長みたいになってく人はそういう風にしなければいけない。そういうことですよね。なので、気負うなっていうメールを打ってましたけれども、自分がこういう風に頑張るっていうのは、 ①まずはみんながどう思ってんのかって聞いて、②課題を整理して、③課題に対しての打ち手っていうのをこういう風にやってきますよという中で、そこに自分なりの色を出していく。


あとは、その前任者を見ながら、どれだけの自分のバリューっていうものをそこに加えていくのかっていうのは、最初の100日 っていう話もあるんですけど。大体その課題を整理した3ヶ月を、状況を見ながら次のタイミング、3ヶ月後ぐらいに私としてはこういう風にしていきたいみたいなことを言うぐらいの感覚でも十分間に合うんじゃないのっていうのがスピードが早いリクルートさんの組織ですらそんな感じ。


僕は違う会社で、違う組織で気をつけなきゃいけないと思ったのは逆にそういうことで、自分が今まで慣れ親しんでた組織のスピード感で話を持っていくと全然スピードが合わないってことでコンフリクト が起こるってこともあるんで、その辺りはちゃんと注意しながらやっていかなきゃっていう、そんな思いですね。その辺りはどうですか?


(ハラダ)確かにそうですね。僕もいくつかの関連会社に行っていたので、 文化が全然違うと、自分が元いた会社の共通言語も違えば考え方も違いますし、仕事に対する意識も違うので、 そこはやっぱりですね郷に入っては郷に従えじゃないですけれども、一旦相手の内容全部聞いて、それ踏まえた上でどうしていこうかなっていうのを考えてやってました。特に一緒にやってた会社とか。


(トミー)じゃらんの社長やってた時にゆこゆこM&Aしてっていうタイミングがありましたけども、やっぱりそこで大事なのは、「 結局あんたたちの言う通りにしなきゃいけないんでしょ」っていう風に思われないことなわけですよ。

その時僕はカンパニー長で、役員でじゃらんの方の人とよくやってましたけど、自分が本当は兼務をしてね、ゆこゆこの社長もっていう風に考えたんですけど、組織上そうも行かずに任せてやってましたが、最終的には自分が両方の社長を兼務してやるようになった時に、1番はやっぱりいいところはいいんですよ。

 

で、ちゃんと組織としてそれだけの業績を上げてきた会社なんだから、当然いいところはあるわけです。だから、何でもかんでもリクルート流に押し付けるってのはもちろん違うっていう風に最初から思ってたし、その途中も思ってたんだけど、いざ自分がそのトップで行くようになった時には、まず一旦、じゃあリクルートから送り込まれてきた人たち含めて組織が変わっていく中で、何を今不安に思ってるのかとかね、どうしたらいいのかっていう思いがあるんだったら、それも聞いた上で、それは違うと思うものは、いや、そうではなくてこうなんだよって話だし、そりゃそうだねって思うものはその通りに変えていくしっていうことをやっていくことによって、だんだんやっぱり業績が上がっていくっていうね。 


なので、その時のレイヤーとかによっても変わる部分っていうのはあるんですけども、そういうような部分を心に留めていただきながら、マネージメントの方を頑張っていただきたいと思います。


(ヒガキ)はい、本日はですね、①気負わない。 自分で気負わないってところから、徐々に自分の色をつけていきましょうといったところ。気負わないっていう中には、まず②その組織、現状、マネージメントとして与えられた組織の課題をまず把握します。③課題から仮説とかを導いて、それが本当に合っているのか、前任者のバイアスに引っ張られないのかっていうのをメンバーとのコミュニケーションを通して実証していく。


そこが原因として分かれば、それをどういう風に改善するのか、それを改善するにあたって、メンバーの中で誰を巻き込んで一緒に改善していこうかと考えながら運営していきましょう、といったところを今日は学べたかなという風に思います。


(ハラダ)結局仕事と一緒だよね。他の業務も結局、課題を見つけて、その課題解決をどうするかっていう。そのためにはちゃんと現場を見なきゃいけないし、思い込みだけじゃ・・・。

(ヒガキ)僕は多分その思い込みが強かったですね、すごく。


(トミー)仮説じゃないんだよね!


本日もありがとうございました。


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