top of page

あなたの知らない人事評価・査定の裏側【元リクルート役員が人事評価を解説!】



マネジメント総数10,000人以上!元リクルート役員で弊社、株式会社エクスペリエンサー取締役 冨塚 優(通称:トミー)が主催する、人材育成、組織開発のナレッジが詰まったYOUTUBEチャンネル「ポケカルビジネスTV」の内容をダイジェスト版としてご紹介していきます。


弊社の組織人事に関わる課題解決サービスについては、こちらより

 

【この記事(あなたの知らない人事評価・査定の裏側)で書かれていること】


あなたの知らない「査定」の世界!

(一同)よろしくお願いします。


(ヒガキ)今日はですね、新しい試みとして、皆さんが知らないようなビジネスのネタをちょっとお伺いできればという風に思ってます。


(トミー)皆さんが知らない、ビジネスのネタですか?


(ハラダ)何それ?


(ヒガキ) 今回ですね、”人事評価・査定の裏側”をちょっとお伺いできたらなという風に思っております。どうやって査定してるの?みたいなところが見えないと思いますので、ぜひちょっと解説いただけたらなと。


(トミー)査定には表側と裏側があるようでございますね。


(ヒガキ) 査定をされる人にとってはどう査定されてるのか、あまりオープンにされてないことが多いと思います。


(トミー)そういった意味では、皆さんは中間管理職なんで、査定をしてもいるし、されてもいるってことでしょ。

だから、査定のされ方を知ってるじゃないすか。査定してるんだから。


(ヒガキ) してますね、はい。


(トミー)それと同じことが、自分もされてるっていうことじゃないですかね。


(ハラダ)終わっちゃったよ・・・(笑)


(トミー)ということで!


(ヒガキ) 知らない皆様に対してちょっと・・・


リクルートの査定の仕方

(トミー)じゃあヒガキ君はどういう風に査定してるんですか?


(ヒガキ)目標ですね。期初に、メンバーと話し合った目標に対して、どういう結果になったか?っていうところを一緒に数値化して、「何点ぐらいの評価になってるよ」っていうところをもって…


 (トミー)えー、まずですね、リクルートおよびヒガキ君がいましたゆこゆこっていうのは、リクルートグループの会社でございましたんで、査定の制度・評価の仕組みとか考課者訓練っていうのをかなりやっている会社なので、そういった意味ではリクルートの中の査定の仕方っていうのは、スタンダードなものがあるんですよ。

(トミー)それはまず、4月から9月までの上半期は、あなたはこういうミッションでお願いしますっていうのがあって、それぞれの項目、例えば5項目あったとしたら、項目1に関してはシェアが何%です。それに対してここまでのレベルで出来たらこれは標準でここまで出来ると標準より1個上2個上ここまでしか出来なかったら標準より1個下みたいなものが、各項目について、どれぐらいのパーセンテージでどうだっていうのがあるんですね。

(トミー)なんで、それをパーセンテージと出来た度合いを掛け算すると、合計の点数が出て、その点数を取ると、基本的に評価はこうだっていう風にもうロジカルに出てくる。こういうような人事制度がリクルートの場合は入っているので、そういった意味でいくと普通にやれば、別に表も裏もないっていう、こういう話なんですね。どうでしょう、そういうことじゃないですか。


(ヒガキ)はい、そうですね。


 (トミー)でも、何で裏側って言ったんですか?


主観と主観がぶつかるような目標設定はしてはいけない


(ヒガキ)二つありまして、定性的なものを、本当に定性として認めるか認めないか、もう1個がAさんの業務とBさんの業務が評価点で並んだ時に、例えば椅子として評価与えられるのが1個しかない場合どっちにするかみたいな、部署間の協議があると思うんですよね。その二つが裏側になるのかなと思います。


(トミー)定性の評価ってか、定性もなるべく定量化した方がいいわけですよ。定性と定量って何かっていうと、例えばこの業務に関して何%できましたかっていうのが数字で示されるような業務ってのは定量的に判断ができると。

(トミー)ただ、数値化しにくい業務ってのは定性で、例えばポケカルTV で有料会員が何人になりました。目標は〇人で、結果〇人でしたってのはこれ定量です。その動画のクオリティを上げるみたいな、抽象的なことはどうなると上がったのか上がらないのかっていうのは定量で決められないっていう風になったとすると、これは定性っていうわけですよ。これをどういう風に評価しますかって、結論から言うと主観と主観がぶつかるような感じの設定の仕方をしても駄目だってことなんです。

(トミー)僕はなるべく定性じゃなくて定量にしろという話をずっとしてたんですけども、そのクオリティに関しても、じゃあ何でそのクオリティをジャッジするのかっていうところまでちゃんと決めておけっていう話なんですよ。

それは私が決めますっていうのも一つかもしれないんですよ。最終的に決めようがなかったら。それは私の主観で決めさせてもらうよっていう。でも、これはなるべくアンケートを取ってみて、クオリティが上がったかどうかっていうのを、始まる前にアンケートを取って、期間の最後にアンケートを取って、この数値がどういう風に変わりましたかっていう風に設計すれば、定量になってくるんじゃないですか?


ただこんなことをやってるような組織とか、人ってのは少ない方だと思います。少数派だと思います。一般的にはクオリティが前期より上がっていることみたいな、そういう言葉で終わってしまっていて、自分では前期に上がったよねって思ってるのに、上司からは「いや、全然上がってないよ」って言われて終わるっていうんですか。これは裏側も何もないんですけどね・・・


好き嫌いで査定をすることはあるのか?


多分今回その裏側って言ってるのは、そういうような話では全くなくてですね、要は好きとか嫌いって、査定会議とか会議じゃなくても、最後つける人がこうやって鉛筆なめて数字をいじることを「鉛筆をなめる」って言うんですけれども、そうやって最終決める人が調整と言いながら、自分がこいつは好きだからちょっと甘めに多くつけてやろうとか、そういう世界はあるんですかっていうことが聞きたかったんじゃないすか?


(ヒガキ)はい。


(トミー)ていう、多分話だと思うんですよ。さっき言ったように目標がはっきりしてるとかそれをデジタルで計測するとかいうことをやってる会社の方が少ないんで、世の中一般的に言うと、「隣のやつより俺の方が仕事してるつもりなのに、何であいつばっかり評価が良くて、俺は評価低いんだ」みたいな文句を抱えてる人、不満を抱えてる人っていうのがかなりいるんじゃないのっていう、そういう話だと思ってます。


じゃあ、現実問題として好きとか嫌いで査定とか人事ってのは決まってるんですか?って言うと、はい、決まってますとも言えるし、いいえ、決まってませんとも言えるんですよ。


松井証券の松井さんっていうね、僕が2008年の時に研修を受けた時に、当時社長だった松井さんが自分で本を出されていて、その本のタイトルは「好き嫌いで人事」っていう、本なんですよ。人間は感情のある生き物なんで好きとか嫌いっていうのは当然あるんです。それは自分の配下のメンバーに対しても、全員好きだっていう風に思いたいし、思ってるんじゃないかと思うんだけど、中にはやっぱり反りが合わないような上司もいれば部下もいるっていう、これは事実ですよね。そんな人は1人もいないんだなんていう綺麗事を言うつもりはないんです。ただ、好きと嫌いっていうのが評価に繋がるかっていうとそれは評価に繋げては駄目だっていう話なんですよ。


好き嫌いで評価をしてはダメだが、役職を引き上げる時には影響する

(トミー)だから、評価と好き嫌いは違う。役職が上がるか上がらないかっていうところに関して、好きとか嫌いってのは関係あるんですかって言ったら、これが結構あると思いますよ正直。っていうのは、椅子の数が決まっていて、横一線で並んでた場合に、誰をその椅子に座らせるんだっていう話でしょ。


っていうことになると、皆さんが好きとか嫌いってのはどういう風に思ってるかっていう、この言葉の定義がなかなか難しいんですけれども、期待をしている人と、あまり期待ができない人っていう言い方に変えて考えてもらえるとわかりやすいと思うんですけど、やっぱり同じ横一線だなっていう風にみんなが見て思ってる中で、誰か1人上げなきゃいけないって言ったら、期待をしている人間をやっぱり上げたいんですよ。


じゃあ、なんで期待をするのかっていう、ここが問題で、ここを上手く言語化できないと「あいつは好かれてるから上がったな」になるんです。そうならないように説明をしなきゃ駄目で、それは事実を伴わないものは駄目だっていう風に僕は教わってきました、上司から。


上司「引き上げたい奴っているだろう」

トミー「それはいますね」

上司「何でだ?」

上司「すごい一生懸命頑張ってんですよ」

上司「一生懸命頑張るは、言語化ではない。具体的に言え。こういう場面で一般的なメンバーだと、こういう風にして終わるんだけど、彼・彼女はそこを一歩超えて、人から見えないところでこういうような努力をしてたんだと。だから結果として、こういうような成果が上がってるんだ」っていうね。


で、そこの努力をするっていうところを賭けてみて、全体的にバランスを考えたら、まだまだ他の人に比べて低いところもあるけど、ここだけが突出して頑張ってて、ここに賭けてみたいから、彼・彼女を引き上げるんだっていう、この事実があると、なるほどねっていう、もしくはそれはまだ駄目だよっていうジャッジができるんだと。「引き上げたいっていうメンバーがいて当たり前なんだけど、引き上げたい時には他の人間に納得できるような説明責任を、君は果たさなきゃいけないんだ」

(トミー)これを好きとか嫌いって言うんだったら、目をかけてる書けないとか、引き上げたい引き上げたくないっていう色んな言葉遣いはあるんだけど、「引き上げたい」と思うのが「好き」ですか?っていう風に言葉になるんだったら、そうだっていうそういうことですよ。あとはポジティブ、ネガティブってのもありますよね。


やっぱり常にポジティブである人と常にネガティブな事を言ってると、でも成果が一緒だって言ったらどっちの人間引き上げたくなりますかっていう、そういう話ですよ。なので、やっぱり前向きとか明るいとか、かわいがられるとかっていうような人は得をする率は高いと思いますよ。


だって人間で感情がある人たちが物事を決めてますから、やっぱり明るくてポジティブで元気で、何か困難があった時に頑張っていこうぜ!的な感じで、みんな盛り立ててるやつと、「どうせ出来もしないんだからそんなことやったって無駄じゃん。一応俺はやって成果出していくけどさ。できねぇだろ、みんな」って言ってる人が2人同じ業績だって言ったら、どっちあげますかっていうのは、皆さん、これは自明の理なんですよ。


これをえこひいきっていう言葉で言うか言わないかっていうのは皆さんが思ってること次第だと思いますよ。よくドラマにあるような、できもしないのに、「いやぁ~部長部長部長!」みたいなね、感じのやつを仮に上げたとしますよ。そしたら周りからの評価は自分が落ちるわけですよ。「あいつ、なんか自分がかわいがってるやつばっかり上げてるよ」みたいな。世の中に派閥がある大きな会社っていうのもいっぱいあるとは思います。


僕がいた組織にはそういうのはほとんどなかったんで、気づかなかっただけかもしれませんけど、少なくともそういうような、〇〇派みたいなね、感じのものはなかったんであれですけど、そういう風になってくると難しいですよね。「課長 島耕作」みたいな。


(ハラダ)今は相談役じゃないすか?相談役にもうなっちゃいましたよね。


(トミー)昔の漫画をぱっと見た時に、派閥で次の社長は…みたいなのを見ましたけど、あるのかもしれません。でも、そこで認められるっていうのやっぱそれなりの力がない限り、能力がなくて、単に上がってく人なんてのはやっぱりいないんですよ。


査定をする側もされる側も定量的に説明責任を果たすことが重要

 (トミー)何らかしらの実績をやっぱり伴ってるから、そこから抜擢しようみたいな、そういうことが起こるわけですよね。だから、査定の裏側って何かっていうことになると、この場ではちょっと言えないこともありますんで、言えないことを言うのは、メンバーシップの方ではちょっと言ってるんで、もしご興味ある方はそちらに登録をしていただければ、お話はしたいと思います。


(ハラダ)結局、なんか、説明責任なんですね。つける側もつけられる側も、いかに自分がやったことをきちんと定量にして、他の人がわかるようにするか。それがつける側は他の人と競わせるんで、やっぱつける側はちゃんと他の人に対して説明責任があるからちゃんと見せるとか。自分自身が付けられる側でも、その上司に対してきちんとこういうことをしましたっていうことが説明できなければそれはつかないよって話なんですよね。


(トミー)そういうことになります。


(ハラダ)なるほど、そうですよね。


(トミー)例えば査定の点をつける時に、全体的にあと1点、誰かにつけられます。この1点どうしますか?っていうのはリクルートでもあったし、よその会社でもあるかもしれません。そういう時に、この点数を取れる人と取れない人ってのがいるんですよ、事実。


職種違って、同じような評価の時にどうするんですか?っていうのはまさにそういうようなことで、この1点誰にっていう。それは頑張ってるとか、みんなのために、この人やってるからみたいなムードで決まってるように見えることがあるかもしれないけど現実的には事実がないと駄目です。

(トミー)こういう事実があるから、彼、彼女にあげませんかっていう。よくハラダが頑張ってるって言葉使うんだけど、具体的にいつ、どんな場面でどういう風に頑張ったんだっていうのをいつも説明しろっていう風にいう。


(ハラダ)頑張ってないやつはいないっていうのがね・・・


(トミー)っていう話ですね。それがオープンになってる方がジャッジしやすいっすよね。なので、アウトプットってのは大事だってことです。アピールじゃないすよ。アウトプット。自分がやってることは「こういう風なことをこういう風にやりました」ってことをちゃんと広くアウトプットするってことは必要だと思います。


(ヒガキ)本日もありがとうございました!



●実際の動画はこちら

●ポケカルビジネスTV YOUTUBEチャンネルはこちら


●人材育成・組織課題の解決支援を行う株式会社エクスペリエンサーは元リクルート役員冨塚と、同じくリクルート出身の富樫とで共同創業をした会社です。

人材育成は体験に軸足を置いた研修が特長。組織課題の解決は、各企業のありたい姿の実現に寄り添い、現状とのGAPを埋める課題解決策の実行を支援いたします。何かしらの人と組織にまつわる課題の解決をお考えの企業様は、是非お気軽にお問合せください。

Experiencer




Comments


bottom of page