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【それじゃ部長になれないよ!】「部下に仕事を任せられないマネージャー」元リクルート役員が中間管理職の悩みをズバッと解決!



マネジメント総数10,000人以上!元リクルート役員 弊社取締役 冨塚 優(通称:トミー)が主催する、人材育成、組織開発のナレッジが詰まったYOUTUBEチャンネル「ポケカルビジネスTV」の内容をダイジェスト版としてご紹介していきます。

 

【この記事(部下に仕事を任せられないマネージャー)で書かれていること】



(ヒガキ)こんにちは、ポケカルビジネスTV司会のヒガキです。みなさん、マネジメントうまくいってますでしょうか?私は絶賛迷子中でございます…。

今回のテーマは、私がずーっと課題に思っている、自分で背負い込み過ぎるマネージャーについての解決方法をトミーさんにお伺いしたいと思っております。それでは、行ってきます!



(ヒガキ)よろしくお願いします。


(トミー)はい、よろしくお願いします。


(ヒガキ)今回ですね。まさに今の自分のテーマなんですけれども、どんどん自分の仕事を自分で背負い込んでしまっているような感じがすごくしていて、うまくチームのやりくりができていないって、すごく感じているんですけど、そちらについてご相談できればと思っております。


自分で仕事を抱えてしまうマネージャーの特徴


(トミー)そういうマネージャー、世の中に結構いっぱいいると思うんだよね。

リクルートの時もすごい優秀なんだけど、いつも自分でやってしまって、電車が無い時間まで会社に残ってるヒデキ君という人がいたんだけど、本当に「大課長」まではなれるんだけど、お前そんなことやってたら部長になれないよって話をよくしていたんですよ。


自分で抱えてしまう人にどんな特徴があるのかっているのをまずは話をしていくと、だんだん見えてくることがあると思うんだよね。



(トミー)なんで全部自分でやっちゃうの?というか自分で抱え込んじゃうんでしょ?


(ヒガキ)そうですね。難易度が高いので、お願いするってところが、凄く自分の中で心理的なハードルがまず大きいっていうのが…大変じゃないかな。と思ってしまう。


(トミー)え?本当に「大変」って思ってるの??任せても出来ないと思ってるんじゃないの?


(ヒガキ)それも正直あります。


(トミー)大体そういう事を言う人の共通項目は、お願いしてもいないのに出来ないだろうっていう決めつけ。僕もヒガキに対してこれは出来ないと思って、やらせないという事だったら永遠に君は出来ないわけですよ。



どうすればメンバーを信用できるのか?


(トミー)じゃあ何でそうだと思う?


(ヒガキ)んー。信用できていない。と


(トミー)ほう、信用できていない…。信頼できないと信用できないってどう違う?


(ヒガキ)信頼は頼る、信用は信じる…


(トミー)辞書でちゃんと調べて…(苦笑)



(トミー)要は信用できないっていう話なんだよね。じゃあ信用というのはどうすればできるようになるのかということですよ、まず。信用できない限り信頼はできないです。

信用するか?しないか?っていうのは、結局は、まず一番最初に重要なのは、彼・彼女の志向をまず知るということと、いまメンバー自身が担当をお願いされている仕事というのと、できること・能力というのを見極めた上で誰に何をお願いしていくかってことを決めることなんですよ。


出来ないから任せないのか?任せないから出来ないのか?


(トミー)それが全部自分でやった方が早い。結局任せても、メンバーが出来ないと手戻りで自分の所に返ってく


るから最初から自分がやっちゃった方が早い。これがね、任せられない皆さんは共通して同じようなことを言うわけですよ。でも本当にそうなのかというと、任せない限り永遠に出来ない。



となると、ヒガキに仕事を任す、上の立場の私から言うと、いつまでたっても任せられるボリュームは増えないですよ。このチーム・組織・課・グループには。やっぱり仕事を任せていきたいよねって思うことと、これ任せられるかなと思って、任せるのを止めようってことも当然あるわけです。


ストレッチした目標でメンバーのキャパシティを増やす


(トミー)それをある程度、背伸びをさせてね。これはちょっと今のヒガキにはハードル高いかもしれないけど、やってもらおう・やらせようっていう風に思うのは当然その見通しっていうのをちゃんとつけなきゃいけないんだけども、多少無理してでもやってもらわない限りキャパシティが増えないから組織全体・会社全体としてできることのボリュームっていうのは増えないんですよ。



それを増やしてもらわないと、僕のやりたいことも人数を増やさない限り実現できないという話になっちゃうんで、それは当然その同じ数の人間、同じコストで出来る量が増えていく方がそれに越したことはないんですよね。


メンバーがPDCAを回せるように設計


(トミー)話を元に戻すと、なぜ任せられないか?まずは、本人の志向と能力ってことを適切に分析して判断できてるんですか?ということ。その能力という言葉の中には意欲とスキルっていうのが掛け算になっているような気がします。あとは過去の実績。この人はこれぐらいの仕事をどれぐらいのクオリティでやったかっていう実績から判断していくわけですよ。ただ実績っていうのは、何かを任せない限り増えないわけじゃないですか。



今メンバーが出来る仕事をそのままお願いしたとしても能力は開発されないんです。だから少しそこはストレッチした目標をつけていくっていうことが大事。


同級生長嶋一茂の父、長嶋監督の教え


(トミー)僕は野球やっていたんですけど、昔。長嶋一茂くんと同級生でね。長嶋監督が練習教えに来てくれた時があって、印象的に覚えているのが、脚を広げてね。これ以上もう脚を広げられません。という所まで横に広げて立つわけです。地面に線引けってグローブで、左と右と。そこの外に長嶋さんがボール投げるんだよ。これ以上手が伸びませんっていう所に線引いているから、その先が取れるはずがないじゃないですか。だから、全然取れないわけ。でもね、これが不思議なことで10球・20球って投げるとグローブに当たり始めるんですよ。



これが50球・60球になると「うっ」って1個くらいとれたりするわけ。届かなかったはずだよね。それが、何回も繰り返しやることによって、だんだん球際が強くなってくんだよね。これがよくプロでやっている練習だっていう風に言っていて、あとちょっとっていう所で届く人と届かない人の差が出てくるみたいな。


「任せられる」信頼ポイントの見つけ方


(トミー)ビジネスに変えても同じだと思ってて、出来るか出来ないかわかんないけれども、任せて、信じてやってもらってみる。じゃあ何を信じるんですかっていう、ここがすごく重要なポイント。

日頃からの彼・彼女を見ていないと信頼するポイントってのが見つからないわけ。それは別にビジネスに関係ない話でもいいんだよ。毎朝、私はずっと同じことをやり続けています。という日課があるような人がいたとしたら、ずっとその継続的にこれだけやってるって凄いよね。千日間続けて何かやってますみたいな。それって愚直に続けられる力が凄いよね。これも頑張って続けられるんじゃないかと思って、賭けてみよう!とかね。賭け所がどこにあるという風に判断するんですかっていう所がすごく重要。

そのポイントってのは、事実が必要です。頑張ってるからってのは事実じゃない。千日間続けて一つの事をやっています。っていうのは、これ事実なんだよね。何をどう頑張ってるんですか?というのをブレイクダウンしなきゃダメで、それって頑張ってるって言えるの?みたいな話になるかもしれないし、この難易度の高い仕事を周りを巻き込みながらでもちゃんとやりきったよね。そういうことでもいいし、人と比べてこの部分は凄くいいよね。良いところと悪いところの凸凹はあるんだけど、そこの凸の部分に賭けてみるかみたいなね。それとさっきの志向性・意欲みたいなとこの掛け算で任せるっていう。だから事実から拾うってこと。


メンバーの志向と能力を分析する


(トミー)当然ストレッチした仕事を任せるわけだからPDCAをちゃんと回していかないといけない。一定期間メンバーを見ていないと潰れちゃうわけですよ。もしくは出来ないってことになっちゃう。多分、こういう仕事の段取りでお願いをしてこの辺が辛くなるだろうなっていう所をしっかりと見ていて、で、その辛いポイントは言ってきてね。とかね。そういう設計をしてあげる。


稲盛和夫さんから学んだ能力を構成する3つの要素


(トミー)問題はさっき言った、能力というのはスキル×スタンス(意欲)だから、そのスタンスがなければいくらスキルがあってもこれだけ出来るって能力の所まで到達しないわけだから、これ稲盛和夫さんの「生き方」っていう本の中に書いてあるんだけどね。人間の能力は「スキル」と「やる気・情熱」それともう一軸あって、「考え方」っていうのがありますと書いてある。



これは、僕は非常に感銘を受けた話なんだけれども、やる気があってね、スキルもある人っていうのは、面積的にもすごく大きな面積になっていいよね。



やる気はあるんだけどスキルが低い、ローキャリアの人はこれくらいの面積しかない。



スキルはあるんだけど、やる気がない人、こういう人もいるじゃん?これはいかにやる気を出してもらうかだし…



やるきMAXです!なんだけどスキルがない人にはいかにスキルをつけていってもらうかでしょ?



で、一番良いのは両方とも良いのがいい。


でも考え方がネガティブな人っていうのはどんなにやる気とスキルがあっても、どうせできっこないよ。みたいなネガティブに走っていっちゃうので、組織に最悪な影響を及ぼす人になっちゃうんで…、スキルはそんなない。やる気はある。でも絶対に「自分は出来るはずだ!」と考え方がポジティブな人っていうのは、組織にとって、もの凄いプラスの影響を与える。


メンバーと伴走をするということ


(トミー)まあそういうこともあるんで、問題はどうやって伴走してあげるかっていう話なんですよ。出来そうもないよねって言って任せて何も手を加えなかったらやっぱり出来ないんですよ。伴走していってあげてどこかで離脱しそうな時に手を差し伸べてあげないとダメでそれは仕事を任す時にどの辺で離脱しそうなのかってことも想定ができてないと任せられないですよ。そこの設計力がないとね。



見立てる力がないと、そういう部分は任せることができない。もしくはそこを見立てていても伴走していたはずなんだけど、目を逸らしてしまっていて、知らないうちに離脱しちゃっているっている経験をしているから、自分でやった方が早い。みたいな話になるんですよ。どうですか?


(ヒガキ)僕はもう確実に離脱ポイントが想定できていない、見立てられてないっていう方ですね。自分もよくわかっていないような新しいことをやる時は、離脱ポイントとかもなかなか発見できない分、まず自分で離脱ポイントが詰まったところとかを全部把握してから、任せよう、お願いしようみたいな形になっている気がします。


(トミー)それはさ、余裕があるんだよね。まだヒガキ自身に。でもどこかでパンクする訳ですよ。頼んでる方からすると、例えば「サトウさんと一緒にこれやってね」と言っても、実際彼女がどんな業務やっているのか?って見に行くと、それぐらいのことしかやらせてもらってないの?っていう風に見えたりするわけ。もっと任せればいいじゃない。どこで離脱しちゃうかわからない。わからなかったらずっと伴走してりゃいいんだよ。



(ヒガキ)ははー、なるほど。



(トミー)で、ずっと伴走していって、あ、こういうところで離脱していくんだってポイントが見えてくるわけでしょ。まず、大事なことはやってみせなんだけどね。

「ほら、こういう風にね」って言って一緒にやると。そこからはやらせてみせるわけ。

「じゃあやってご覧」と。で、それを見てて、その後は言って聞かせてあげるわけ。

最後に「出来て凄いね」って褒めてみせねば、人は育たじっていう…知っているその話?


(ヒガキ)山本五十六さんですね。


冨塚がメンバーに任せられなかった時代



(トミー)これやっぱり、僕も営業マネージャーに最初になった時に全く出来てなくて、今、すっげぇ偉そうに言ったけど(笑)、一番苦手だったのは「褒めること」ね。


(ヒガキ)えー、意外ですね。


(トミー)やっぱり自分が優秀な営業マンだったからねって、なんか恥ずかしいんだけど(笑)、優秀な営業マン=優秀な営業マネージャーではないわけで、自分でやっぱり出来ちゃうから、お客さんの所に行って、いやいやそれぐらいの説明出来るだろ。ってことが何で出来ないんだよ。とか、何でこれぐらいの数字も達成出来ないの?とか。やっぱり思っちゃうわけだよね。あなたに任せるじゃなくて、自分が営業しに行った方が早いから、自分が行くようにするとか。あとローキャリアの営業マンに同行して、全て全部自分がプレゼンしてクロージングも一緒に行ってみたいな。


でね、2年目の営業でイシハラトモコって子がいたんだけど、彼女が四半期のMVPを取ったわけ。表彰式があってスピーチして、その後、夜、懇親会があって、で、翌朝彼女が朝来なかった。もーまたね、懇親会でね、飲みまくってね、朝寝坊したんだろうって思ったら、電話かかってきたわけ。今、地下の喫茶店にいるんで今すぐ来てください。と呼び出しをくったわけですよ。喫茶店に行ったらこっちこっちとか手を振られて、席ついて「何なんだよ」ってちょっと怖い感じで言ったら、「まず注文決めてください」とか言われて(笑)、ますます「なんだよ」って思いながら、「何なの?」って言ったら…


「私が昨日の表彰式とか、その後の懇親会でどんな気持ちでいたかわかりますか?」

「え、皆からおめでとうって言われて嬉しかったんだろ?」

「だからトミーはダメなんです!!!」

「え、なんで?」

「達成率は確かに高かったかもしれない、でも私が何をやったんです?」

と。アポイント取るのもトミーさん、営業同行に行って、営業するのもトミーさん、企画書もトミーさん、プレゼンもトミーさん、クロージングもトミーさん、受注が決まると「あとよろしく!」って言って、広告の原稿のやりとりとか、そういうことだけやらされている。


「私はあなたのロボットじゃないです!!」

これは僕の中で強烈で、その時、私はなんて言ったと思う?


(ヒガキ)ごめん・・・としか浮かばないですね。。


(トミー)なるほどね・・・「大変申し訳ございませんでした(笑)」でしたよ。

そうしたら、その後、なんて言われたと思う?


(ヒガキ)これからはもっと信頼してください。


(トミー)「じゃあ許してあげる」(笑)


人間関係ができているという事


(トミー)でもね、これ結構ポイントだと思っていて、上司として不満はあるんだけど、人間としては嫌われてなかったと思うんだよ。これが人としても嫌われてるような上司と部下の関係だったら、まず呼び出しもくってないし、「じゃあ許してあげる」なんて言ってくれないはずなんだよ。仕事以外の話は結構楽しくやってたからね。


その後は、結婚式の主賓で呼ばれてさ、スピーチしたら「さっきのスピーチ60点(笑)」というような感じだったんだけど、信頼関係があった中で、別に信用してくれてないって思っているわけじゃないんだ、彼女は。

私はもっと自分でやりたいのに、数字のために、あなたが全部一から十までやっちゃって、私の気持ちはどうなのよ?そんな事考えたことないでしょ?ってことを言われたわけです。


だから、さっき言った本人の志向とかね。どういう風になりたいと思っているのか?彼女は自分の力を試したいっていう思いが凄くあって、色んな経営者と会いたいというのがある中で、俺が全部やっちゃったから、いつまでたっても、自分の力っていうのが発揮できないじゃない。という風に思っていたわけですよ。


ということで、それ以降は、一人一人の面談を3か月に1回定期的に時間を取って、今の環境はどうですか?とか、どういうことを考えているの?どうなりたいの?僕に対しての要望を言ってください。というのを必ずクォーターが始まるタイミングでメンバーとは、ずっとやっていたんだよね。


「任せる」の肝はコミュニケーション


(トミー)なので、任せるには賭け所っていうのがすごく重要で、その賭け所を理解するためには、コミュニケーションを取ってなければダメだし、でも、コミュニケーションをとっていても、彼女、彼はこうだろって決めつけるのは良くなくて、なぜかっていうと、3か月間の間に人は考え方が変わってたりするんですよ。志向も変わったりするわけ。いろんな外部環境・内部環境の変化によってね。




でも少なくともそういうコミュニケーションを取りながら、志向を知るとか、あとは、どれぐらい出来るようになったのか?を見る。ということをちゃんとやって、ここら辺まで任せてみようか。わかんないところは、伴走しながら一緒にやっていくっていうこと。


繰り返しになるけども、メンバーの成長は自分のグループの成長になるし、グループに任せられる量が増えていくし、っていう、そういうことなんですよね。今の話を聞いてどうですか?


(ヒガキ)なんか伴走もできていないし、思い当たる所が多いです。


(トミー)じゃあ、どこからどういう風に改善していきますか?



(ヒガキ)まず、任せるポイントを明確にして、ここからこういう風に任せたいという所をサトウの方に伝えていくってところと、どこでチェックして修正かけにいくかという所を先に握るということをやってみたいと思います。


(トミー)ただ、まあ初めての事で、ヒガキもわかんないって所は「一緒にやろうぜ」しかないんだよね。なんかわかんないことがあったらすぐ聞いてくれ!という風に言うと思うんだけど、大体言われている方は「わからないところがどこだかわからないから困っているんだよ」っていう話になったりするわけ。


自分も分からなかったら、マネージャーだからとか、どんなに偉いかではなくて「僕もわからない。だからあなたのわからないところもわからないかもしれないけど、一緒にやっていきましょうね」って言うしかないんだよね。



明日からと言わずに今日からですね。今のポイントを理解して頑張ってください。


(ヒガキ)サトウ一緒に頑張ろうね。本日もありがとうございました!


本日のヒガキの学び

部下に仕事を任せられないマネージャーをテーマにした今回の学びです。 ① やらせない限り、永遠にできない

② メンバーに任せない限りグループのキャパシティは増えない

③ 見立てが出来なければ、伴走し続ければ良い


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●人材育成・組織課題の解決支援を行う株式会社エクスペリエンサーは元リクルート役員冨塚と、同じくリクルート出身の富樫とで共同創業をした会社です。

人材育成は体験に軸足を置いた研修が特長。組織課題の解決は、各企業のありたい姿の実現に寄り添い、現状とのGAPを埋める課題解決策の実行を支援いたします。何かしらの人と組織にまつわる課題の解決をお考えの企業様は、是非お気軽にお問合せください。





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